ほんとに凄いなーと思っています、はあちゅうって。
色んな方面からすごく批判されてますよね…… そんな中、どうやって精神をたもっているのか。「さきっちょ&はあちゅうの恋の悪あが記」の書籍化のときからはあちゅうさんを断続的に観測させてもらってますが、あの頃から基本的にははあちゅう周りってやっぱり断続的に炎上してます。(参考検索:はあちゅう 炎上)
僕は、ほぼ引きこもり状態だった経験、あるいはブラック企業のストレス体験から、人がどのように精神を強くして行くかに興味があるんですが、
この本に全部書いてありました。
本エントリは、はあちゅう「半径5メートルの野望」の書評です。
ドロドロしてて、でも人を前向きにさせる本です。いかにして精神力を強靭にして行くか、あるいは弱い心をなんとか現実に向き合わせているのか、それがのひとつの答えが分かります。
こんな人に読んでほしい
- 精神力を強くする一例が知りたい
- 炎上された人の気持ちが知りたい
- 自分も何者かを目指してみたい
いやー、はあちゅうの精神力凄い。
ちょっと小説的な部分もあるので、ネタバレしたくない人は続きを読まないでください。
ブログを始めたばかりの頃、まだはあちゅうが今ほど強くない頃。炎上が続き、疲れた彼女の精神をもっとも表しているのが以下だと思います。
いよいよつらくなってきたある日のこと。
「見ていたら不愉快になる顔です」というコメントが胸に突き刺さりました。ギリギリ保っていた心へのトドメの一撃です。それを見た瞬間、「私は生きているだけで人を不愉快にさせてしまうんだ」と、目の前が真っ暗になって、倒れました。大げさに言っているのではなく、本当にめまいがして、膝から崩れて、その場から動けなくなってしまいました。そこから、2日間は鏡を見ることができずに、寝込むことに。寝込みながら、「でも、上には上……というか下には下がいるはず! もっとブスな人を見つけて、心を落ち着かせよう」と思い立ち、「ブス」をグーグルで画像検索したのです。
トップに出てきたのは、私の写真でした。
p18,19
涙が出るかと思いました。
この状態を乗り越えるための秘訣が、本書には書いてあります。
精神力を強くするポイント3つ
①炎上させた人たちを見返したいという復讐心
よくはあちゅうはtwitterで悪口を言われているのですが、
ただ、たいていそういう人は、私以外の人の悪口も書いていたり、世の中の対して神様気分なのか批評家気分なのかわかりませんが、「いかがなものか」などと、上から発言をしまくっています。私からしたらそういうお前こそ「いかがなものか」です。
でも、そうやって過去のツイートを見て、漂う小物感と人生がうまく言っていない感を確認して、こんなたいした人生を送っていない、しょうもない人に批判されたくらいで負けないもんね。今にその口を塞いでやるわ」と溜飲を下げています。
p24 (太字は原文まま)
は、半端ねえ……
ここでいう「今にその口を塞いでやる」とは、「もっともっと成長していろいろ手に入るお前には味わえない素敵な人生を送ってやる」ということです。
復讐と言っても、別に本人に対して何らかの行動をして報復する訳でもなく、ただムカつくから自分の燃料にして成長の糧にして、その先を目指す。相手より幸せになって見返すこと、それが復讐だと。関係ないと割り切ることも出来ず、無視することも出来ず、受け止めるしか出来なかった彼女の答えが、これです。
なんて、無害で、今は辛くて、でも前向きな復讐なんだろう。もちろん同じことを言っている人はたくさんいいます。だけど、そう思って生きているということが、本気なんだということが、この文章からは、強く感じられます。
②このままの自分でありたくないという焦り
まだ高校生なのに起業して大人に交じって仕事をしている人や、自分で何かのサービスを作っている人や、海外の大学に挑戦している人を見ると、「若いのにすごいな」と素直に感心します。と同時に、「なんで自分は若い頃、ああも後ろ向きな時間を過ごしていたのだろう」という悔しさを噛みしめています。自分を憐れんでいる暇があったら、もっともっと自分と向き合う時間を不足て、人生を変えるための行動を起こしていたらよかったのにと。タイムマシンがあったら、その頃の自分に一括しに行きたいくらいです。でも、これ以上、時間を無駄にしたくないという想いこそが、今の私を仕事に向かわせているのだと思います。
p51(下線は弊サイトによる)
僕はよく過去のことを思い出して、今の自分が嫌になって、そのまま頭がいっぱいになって何も出来なくなってしまうことがあります。でも、ある日思ったのでした。これ以上は無駄に出来ないと。
だからもっと走って行くし、だからまだ諦めません。もし、この先に何もなかったとしても、少しでも前に進んでおきたいのです。
それと同じ気持ちが、ここにも書いてありました。
③何かになりたいという憧憬
何かすごい経歴をもっていたり、面白いことをやっているひとは、決まってバーの中でも人気者で、「話を聞かせてください」と周りにみんなが集まっていました。すごくキラキラして見えました。
そのとき、私もあんなふうに、輪の中心になりたいと強烈に思ったのです。
そこで、ちょうどその頃始めたばかりで、まだやっている人が少なかったブログで抜きんでてやろうと思い、とにかくまめにブログを更新するようにしました。顔も大学名も出して。——何者かになりたかったのです。
誰かに知ってもらいたかったし、認めてもらいたかった。相手に説明ナシで自分のことを知ってもらえているような、「自己紹介のいらない人」になることが目標でした。
p73 (太字は原文まま)
現在の自分では手に入っていないものがるでしょう。だから、何かをしたい、あるいは足りない自分にもどかしさを感じ、そのために行動を重ねて行くから、手に入るものがあるのです。実際これって難しいです。どんなに憧れるものがあっても、やっぱり流されてしまうし、手の届く範囲で少しでも進んだら満足してしまうでしょう。少なくとも僕はそういうことが多かったです。
でも、憧れが有って、何か行動を起こして行って、変化を重ねて行ったその先には、手に入るものがあるのです。どんなに炎上していても、彼女と同じことをしろと言われて出来る人は少ないでしょう。それがはあちゅうが重ねて来た重さだと思うのです。
だから、こうして彼女が本を出し、僕はそれを読むことになったのでしょう。
まとめ
ひとつ強調しておきたいのは、"全て明確な欲求がある"ということです。
あいつを悔しがるためもっと成功者になると誓い、このままの自分でありたくないもっと先へ行きたいと焦り、自己紹介の必要ない自分に憧れ、そうした明確な欲求があったから、どんな形であるにせよ結果が残ったのだと思うのです。
- 精神力を強くする一例が知りたい
- 炎上された人の気持ちが知りたい
- 自分も何者かを目指してみたい
上記に当てはまる人は読んでみてください。この本には、もっともっとたくさんの、現代を前向きにサバイバルしていく方法が載ってます。
ただし、はあちゅうのことが嫌いな人は絶対に読まないようにしてください。劇薬です。
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ごめんなさい、ぶっちゃけはあちゅうさんのこと甘く見てたんですが、大きく考え直したのでブログを書きました。
— 石川 純平(ステキシフト) (@sshift_jumpei) 2015, 2月 12
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