「web解析士」という資格があるのをご存知でしょうか。web関係者以外知らない方多いですよね。公式サイト以外にあんまりまとまってる情報源が無いので、知人に聞いたり講師の方に聞いたりしてまとめておきました。
確実な情報は公式サイトをご覧ください。
概要:web解析士とはどんな資格か
資格のブランド力で就職に非常に有利になるとかではなく、実践的で実力をつけるための資格です。
アクセス解析を軸としたウェブ解析スキルを身につけ、解析データから事業の現状、課題を読み取り、事業の成果に結びつく正しい判断が出来るスキル会得を目的とする講座です。知識・スキルレベルに応じて「初級」、「上級」、「マスター」の3段階で「ウェブ解析士」として認定します。
実務で活躍できるウェブ解析士の育成が急務と考え、 成果につながるウェブ解析ができる人材を育成するための認定資格
web解析士は3種類用意されていて、「初級」「上級」「マスター」があるんですが、この記事では主に初級についてご案内します。
「エンジニアなんだからFAXくらい直せるでしょ」の画像を貼るだけでなんとなくweb系の記事っぽく見える
ブランド力:資格取得によって箔がつくのか
初級についてのみです!
就職などで使いたい方にとって、これは国家検定ではないので、あまりブランド力が高くないかもというのは頭に入れた方がいいかもしれません。名前がものすごく知られているわけではないです。
10,000名以上が受講したといっても、たとえば凄く有名な、「基本情報技術者試験」はここ数年は単年で100,000人以上受験していて、その簡易版である初心者用の「ITパスポート」は平成25年の受験者数が67,000人です。(参考資料:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_07toukei/suii_hyo.pdf )
これから伸びて行くのでしょうけれど、資格による箔はそこまで期待できないかもしれません。(じゃあ基本情報技術者もってるとすぐ就職できるかっていうともちろんそれは別の話ですけど)
ただし、この資格を持っていないと昇進できない企業などもあるらしいです。なので、前項目でも書きましたが、箔をつけるというより実力をつけるための資格になるはずです。
用途:なんのためにとるの?
実力をつけて、成果をだすための勉強方法のひとつになります。
例えば面接のときにレポートを提出したりして、「○○というサイトには××という課題があり△△という解決方法が提示できます」といえるとかっこいいです。
前項目でブランド力はそこまで高くないってつけてますけど、こういうプレゼンをするときに「web解析士の資格も所持してます」っていうと、資格を知らないひとでもなんか説得力感じますよね。
そういうレポートを作る能力や、コンサルティング・提案能力をつけたい方が取得するといいと思います。演習中心の講座がほぼ必須状態になっているのも、こうした「能力重視」の側面があるからでしょうね。
それから、知ってる人はちゃんと知ってるモノなので知ってる人には確実にウケるとおもいます。
参考リンク:ウェブ解析士の勉強をすると何が身につくのか?|一般社団法人ウェブ解析士協会
対象:どんな人がとるべきか
初級の話ですが、エンジニア一本ではなく、ディレクターやプランナーになりたい人、あるいは、webについてもっと広い知見が欲しい人が取るべきだと思います。
- アクセス解析をはじめとしたウェブ解析のスキルを身につけたい人
- ウェブディレクター、ウェブマスター、ウェブコンサルタントになりたい人
- 自社サイトの改善を行いたい企業のウェブ担当者
- ウェブサイト成果の指標を理解し、制作会社や代理店と情報共有したい人 ウェブマーケティング、ウェブ広告業界への就職・転職したい人
- ウェブに関する仕事で独立・開業を考えている人
まぁいまどきweb解析系の知識は多少はないとエンジニアも厳しいですからね。ただ最初からエンジニアになりたい人はもっと別のものを優先順位高くした方が良さそうです。もっと上流工程を目指したい人は受けて損ないと思います。
3段階の資格について
初級web解析士
基本知識と基本の提案、課題解決能力をつける。
ウェブマーケティング、ウェブ解析に関する以下の基礎知識を習得、共通の用語認識の基に、営業・制作・開発・社内ウェブマスター業務等の遂行・業務効率化を可能にする。
上級web解析士
応用的な知識、かなりの提案能力、課題解決能力をつける。
ウェブマーケティング、ウェブ解析に関する以下の応用知識を習得、データの正しい認識(読み取り)の基に、クライアント及び社内経営陣(上長)説明・説得、新しい取り組み施策等以下の事業の成果に繋げる提案(コンサルティング)及び提案スキル向上(提案内容の付加価値化)を可能にする。
web解析士マスター
さらに課題解決能力をつけ、web解析士の講師にもなれる。
ウェブマーケティング、ウェブ解析(講座・資格制度)に関する教育研修のためのスキル(技能・技術)と知識(講座開設から資格認定まで)を習得、自らが講師として独自に講義を開設し、教育機関(大学・専門学校、職業訓練校等)や企業(出張・社内研修等)で認定講座の講義と指導を行うことを可能にする。
期間:取得の流れ
他の資格と大きく違う点として、基本的な流れは合格のために「講座」が組み込まれていることです。
初級:1日の講座受講→試験(ただし初級のみ試験だけで合格することも可能)
(1) 初級ウェブ解析士講座を受講する
(2) 初級ウェブ解析士検定試験を受験する
(3) 初級ウェブ解析士認定申請をする
上級:講座(2日間)受講→試験
(1) 上級ウェブ解析士講座(2日間)を受講する(1日目と2日目の間に課題があります)
(2) 上級ウェブ解析士検定試験を受験する(2日目の最後の1時間が試験です)
マスター:ちょっと長い
(1) ウェブ解析士マスター講座(6日間)を受講する
(2) マクロレポート作成実務試験を受験する(2日目)
(3) ミクロレポート作成実務試験を受験する(3日目)
(4) 講義実技試験を受験する(4日目)
(5) 事務局講座を受講する(5日目)
(6) フォローアップ講座を受講する(6日目/約三ヶ月後)
費用について
ぶっちゃけ安くないです。テキストも購入必須ですしね。実力つけるためです。むしろ他に解析系で資格の取れる有力な講座があったら教えてください。
初級費用
【講座を受講してから試験を受ける場合】
- 32,400円 (テキストを事前に購入してる場合28,080円)
【講座を受けずに試験を受ける場合】
- 21,600円(テキストを事前に購入してる場合17,280円)
上級費用
- 86,400円
マスター費用
- 324,000円
まとめ
ぶっちゃけちょっと高いけど、web系の広く実践的な知識が欲しい人は受けて良い!
けど、なにより思ったことが……
web解析士について調べてて思ったことがあります。
「もしある程度web初心者も対象にしてるなら、wikipediaにすら出てこないって良くないよね!」
運営の方、もしここを見ていたら早急にwikipediaに項目を作った方がいいと思います。
— 石川ジン平(ステキシフト) (@sshift_jumpei) February 25, 2015
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— 石川ジン平(ステキシフト) (@sshift_jumpei) February 25, 2015
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